【活動報告】20140720 南陽市行き

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 7月20日の日曜日、私たち4人は山形県南陽市を訪れた。7月9日に同市で発生した集中豪雨による土砂災害のボランティアを行う為である。ニュースによると同市を流れる吉野川が集中豪雨に伴う水位上昇により氾濫、1200戸が床下浸水の被害に遭ったという。

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(7.9南陽市豪雨災害ボランティアセンター入口)

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(氾濫した吉野川)

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(通行止めの橋)

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(マッチングの様子)

 私たちの作業は、大量の土砂をスコップで掘り出し、土のう袋に詰める事で土砂を片付けるというものである。午前中は家庭菜園、午後は川沿いに位置する集落を対象に作業を行った。

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 災害からまだ日数が経っていないので、土砂は水分を含んでいて重い。その為、スコップで掘り出すのは容易ではない。加えて、土のう袋に土砂を詰めた後はそれを運ばなくてはならない。これも当然重たい。私がこれまで従事してきたボランティアは災害からある程度の日数が経っているもので、今回のような災害直後のそれは私にとって初めての経験であった。ゆえに、これら一連の作業はいつも以上に過酷であった。私の周りは経験を積まれた方が多く見受けられ、黙々と作業をこなしている姿に私は尊敬の念さえ抱いた。

 とりわけ印象的だったのが午後の作業である。現場は吉野川の堤防を越えたところに位置する集落で、住宅の納屋は勿論、母屋に至るまで土砂流入の被害に遭っていた。私たちは土砂だけでなく、土砂に混じっている様々なゴミや家具の運び出しを、時にその家の住民の方と一緒に行った。土砂にまみれた家具はもう使えないので基本的に捨てるしかないそうだ。一箇所に集められた沢山の家具を見て、私はやるせない気持ちになった。
 この日に集まった全体数は約380人だったそうだ。私たちはこの日に帰宅したが、3連休だった事もあり中には月曜日も作業をするという方もいらっしゃった。一日でも早く作業に目途がつき、被害に遭われた方々の生活が少しでも楽になるよう祈るばかりだ。

 何人かのボランティアの方も仰っていたが、今後自然災害はますます増えるものと思われる。地震は勿論、異常気象の影響からか、ここ数年にわかに増えている集中豪雨や土砂災害など、日本全域でそのリスクを孕んでいると言えよう。また今回訪れた南陽市に至っては、昨年度も今回と同様の被害に遭っている。このような状況下で必要なのは、いかなる地域で災害が起きた場合でも、迅速に現地へ駆けつけボランティア作業をする事なのではないだろうか。その意味でも、一人でも多くの学生や社会人がボランティアに行く事こそが大切なのだと私は実感した。

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文章:大石淳
撮影:佐藤勇馬

【活動概要】
日時:7/20(日)9:00~15:00
場所:山形県南陽市赤湯地区
受入:7.9南陽市豪雨災害ボランティアセンター
人数:3名(+現地で他7名と合流)
内容:①民家の庭の泥出し②民家の納屋の泥出し、庭の泥出し
概要:
7/20(土)AM1:30専任ドライバー1名体制で南陽市へ。20日早朝、赤湯地区へ到着。
共同浴場「とわ」で入浴ののち朝食をとり、赤湯地区を視察。氾濫した吉野川周辺を車で徘徊。
川は濁り、土砂や流木などが大量に堆積している場所も見受けられた。川に渡る橋は一時的に通行止めに。
川沿いの民家の外壁には浸水したような茶色い跡が。
街中には道路脇に土嚢が多数並んでおり、コンクリートの道路にも泥をかいたような跡もあった。
9:00前にボラセンで受付を済ませ現地で他7名のグループと合流、マッチングを受け、必要な資材を持ち現場へ。
1件目は、民家の庭の泥出し。もともと家庭菜園をされていたという庭は、泥がかぶり一層高くなっていた。
堆積した泥を、庭が平らになるところまで堀り土嚢に詰める。大きなパイプや木の破片とアルミ缶などのゴミが多数出てきた。依頼主の方も時折様子を見に来られながら、指示を受けつつ作業をすすめた。午前中いっぱいで、泥をある程度掻き出し、草を少し刈って掃除し1件目が終了した。
昼食休憩を挟んで、午後は次の現場へ。午前に使った資材を洗浄・片付けするチームと次の現場に向かうチームで分かれ、後ほど合流した。2件目の現場は川沿いの集落のようなところ。一帯的に大きな被害を受けたようで、既に午前から作業していた約80名ものボランティアでも足りないような状況だった。高く積まれた土嚢やガレキの量には驚きざるを得ないほどであった。
現場で活動の振り分けをするリーダーの指示に従い、民家の納屋の泥出しをすることに。依頼主の方もご在宅で、母家の片付けをされていた。人一人分の幅の納屋には泥が高く堆積し、収納されていたものも巻き込まれ足場がないほどであった。ときどき、依頼主の方に処分しても良いものかを確認しながら作業を進めた。泥にまみれた大半は、捨ててくださいという指示のもとガレキの集積場所に運んだ。気温も高く、加えて納屋には熱気がこもり、体力の削られる中での作業だった。
午後は継続案件を残したまま終了。1日の活動が終了した。
ボラセンへ徒歩で戻り、資材の洗浄・片付けを。傍らでボランティアセンターからスイカが振舞われた。
現地で合流した7名と解散し、16:00前に出発、赤湯温泉に入浴ののち帰途へついた。22:00頃無事東京に到着・解散した。

※追記※
・写真は活動先のお宅の方に許可を頂いて撮影したものです。

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