2013年9月12日(木)南栗橋〜古河

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国道4号線を進んでいくと、やがて利根川を渡る。流れは静かで、水面に晴れた空や雲まで映っている。看板には「海から129.5kmです」と表示されていた。橋を渡りきるとそこは茨城県古河市。3つ目の都道府県に突入である。

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そろそろお腹空いたなあと思っていたところに目に入ったのが「喫茶うつわ」。お重に入った定食もあるのか。よし、入ってみよう。店番をしてるのは店のお母さんひとり。栃木県那須方面から嫁いで来たんだとか。那須と比べるとこの辺りは山がなくて残念、という。「こっちの人が山って言ったら林なんだもの」。

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その後もふたりめのお孫さんが生まれたばかりとか、利根川にライギョがはねる場所があるとか、店では年に一度フラダンスの発表会をしているとか、四方山話に花が咲く。ほかに飲食店のなさそうなエリアだけに、ここに「うつわ」があってよかった!「日光街道を歩く人も立ち寄ってくれますね。江戸時代の旅装束で歩いてる大学生もいましたよ」

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「日光街道 古河宿」と書かれた灯籠を過ぎ、古河の市街地に入った。観光案内所でももジュースを飲んでひと休み。その近くにお茶の店「関善」があった。明治時代から続く店で、いま6代目だそうだ。壁には昔のモノクロ写真が飾ってある。2階か3階分くらい積み上がった大きな茶箱の前で、記念写真におさまる和装 の方々。時代を感じるなあ。

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店の棚にも茶箱がならんでいる。茶葉が湿気ないよう、箱にはトタンの内張がされているそうだ。ひとつひとつの箱に「関の露」「八十八夜」「老楽」…と銘柄が記してある。「老楽っていうのはお年寄りの好みっていう意味。老いらくの恋なんていうけどね(笑)」とご主人。「ここのおばあちゃんがまた、すごいひとだったのよ」常連さんらしき方が教えてくれる。地元に愛されてる店なんだなあ。お茶を買って、さてもう少し歩きますか。土産で重くなってきたリュックを担ぐと「大事?」と聞かれた。「大丈夫?」という意味らしい。大事、大事!

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