2013年5月17日(金)深川

cropped-2013-05-17-11.48.59.jpg

いい天気だ。

隅田川の遊歩道に立って、上流の方を眺める。清洲橋の青い橋梁の向こうにスカイツリーが見えてる。

このあたりでは川はだいたい南西方向に流れているから、さかのぼっていけばその逆、つまり北東に向かうことになる。この延長線上に奥の細道が、東北があるんだな。

松尾芭蕉が「奥の細道」に旅立ったのは元禄2年(1869年)旧暦の3月27日、今の暦では5月16日らしい。それから144年と1日後の2013年5月17日(金)、俺も北に向かって出発することにした。芭蕉さんを見習って徒歩で。ちなみに芭蕉先輩は当時46歳、俺44歳。年齢的にもあまり変わんないのか。そうか。

もちろん一気に東北までは行けないのでちょっとずつね。行けるところまで行って電車で戻って来て、次は前回のゴール地点まで電車で行って、そこからまた歩く…という方法でいくつもり。

そんなんで果たしてどれくらい日数かかるのか? いろいろ考えなきゃいけないこともあるような気がしたが、とりあえず勢いでスタートすることにしよう。まずはこのプロジェクトのタイトル考えた。

「俺の細道」

どや。芭蕉さんのルートを一応辿っていくつもりだけど、それ以外にも行きたいとこあるし、私の性格的に脇道それると思うから、あくまで「俺の」細道。ユルい細道。

江東区の端っこにある自宅を出て、まずは深川の芭蕉庵跡へ向かう。ここには隅田川に面したちいさな広場があって、芭蕉さんの座像がある。旅立ちの前に先輩に挨拶しとかないとね。台座が回転式で、昼間は岸のほう向いてるけど夜には隅田川を向いてライトアップされるらしい。なにそれ。メカ芭蕉?

2013-05-17 12.06.47 2013-05-17 12.14.05

芭蕉庵跡のすぐとなりにはブックカフェ「そら庵」。ここのカレーやコーヒーが好きでしょっちゅうお世話になっているのだ。以前にここでポエトリーリーディング(詩の朗読)ライブをさせてもらったこともある。ということで

「いってきます!」

そら庵の斜め前にあるのが芭蕉稲荷。赤いのぼりがはためいている。しばらく歩くと芭蕉記念館があり「芭蕉そば」という立ち食いの店がある。この辺はなんでも芭蕉がらみだなあ。

2013-05-17 12.15.08 2013-05-17 12.20.40

そばで腹ごしらえしたあと、清澄通りに出て南下する。仙台堀川にかかる橋のたもとにあるのが採荼庵。『奥の細道』の序文に「杉風が別墅」って出てくるところ。つまり旅の出発地だね。

ここにも芭蕉像がある。しかもなぜか縁側に腰かけていて、隣が空いてる。

「ここに座って一服していかんかね」

と言わんばかりじゃないか。じゃ、遠慮なく。そこにタイミングよく通りがかった深川ガールがいたんで、芭蕉先輩とツーショット写真を撮ってもらう。

2013-09-03 13.18.18

森下の要津寺で句碑をみて、それから隅田川沿いをひたすら北上。川沿いの遊歩道を歩くと、川面がキラッキラしてて、キラッキラのしぶきをあげて屋形船や水上バスが行き交う。今も昔も東京は水の都。

実にのどかである。

Exif_JPEG_PICTURE

Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です